BOOK PICKS~おすすめ書籍と映像のレビュー~

お気に入りの書籍と映像作品をご紹介します

香りの魔法に魅せられた物語――千早茜『透明な夜の香り』

千早茜さんの最新作『透明な夜の香り』は、人の秘密や記憶を香りに変える天才調香師の物語です。 連作短編の形式で構成されており、それぞれのエピソードが繊細につながっていきます。 読みながら、香りの力や魅力について考えさせられました。 主人公の一香…

『ホーム』――野球という境界線を越えて【読書感想文】

堂場瞬一さんの小説『ホーム』は、東京オリンピックの野球アメリカ代表監督になった元日本人大リーガーの藤原雄大と、彼がスカウトした日米の二重国籍を持つ天才スラッガーの芦田大介の物語である。 この作品は、堂場さんのデビュー作である『8年』の続編と…

『七つの会議』は会社の闇を暴く小説ではない!池井戸潤が描く人間ドラマの魅力【読書感想文】

今回は、池井戸潤さんの小説『七つの会議』について感想を書きたいと思います。この作品は、2019年に野村萬斎さん主演で映画化されたことでも話題になりましたが、私は原作の小説を読みました。 この小説は、中堅電機メーカーの不祥事に巻き込まれていく社員…

さくらももこさんの「のほほん絵日記」を読んで笑って癒された【読書感想文】

さくらももこさんは、人気漫画「ちびまる子ちゃん」の作者として知られていますが、その他にも多くの作品を描いています。その中の一つが、「のほほん絵日記」です。この本は、さくらももこさんが日々の出来事や思いを絵と文章で綴ったエッセイ集です。私は…

椎名誠『われは歌えどもやぶれかぶれ』を読んで感じた老いと生きる意味【読書感想文】

作家・エッセイストの椎名誠さんの最新エッセイ集『われは歌えどもやぶれかぶれ』を読んでみました。この本は、椎名さんの日常と非日常を綴った一冊で、老いてもなお椎名誠ということを感じさせる作品です。今回は、この本を読んで感じた老いと生きる意味に…

「ババア上等!」で笑って泣いて、自分らしく生きるヒントを得た【地曳いく子のお悩み相談室】

こんにちは。今日は、地曳いく子さんのエッセイ「ババア上等! 番外編 地曳いく子のお悩み相談室」について、読書感想文を書きたいと思います。 この本は、スタイリストとして活躍する地曳いく子さんが、50代の女性たちから寄せられたお悩みに答えるという内…

『金の角持つ子どもたち』~夢に向かって努力する人々の物語~【読書感想文】

今回は、藤岡陽子さんの『金の角持つ子どもたち』という小説を読んだ感想を書きたいと思います。この本は、日本最難関と言われる中学を受験したいという夢を持った小学6年生の俊介と、その夢を応援する家族や塾の先生の姿を描いた感動の長編小説です。 私は…