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「恋に焦がれたブルー」〜青春の甘酸っぱさと切なさを味わう一冊〜【読書感想文】

「恋に焦がれたブルー」は、宇山佳佑さんのデビュー作であり、第23回日本文学賞の受賞作です。

恋に焦がれたブルー (集英社文庫)

主人公の高校生・藤井悠太は、同級生の水野美咲に恋をするが、彼女は幼なじみの松本健太と付き合っているという噂を聞く。悠太は美咲に近づくために、健太と友達になるが、やがて三角関係に巻き込まれていく。一方、悠太の親友・佐藤真也は、悠太のことを密かに想っているが、その気持ちを伝えられないでいる。このように、青春時代の恋愛と友情を描いた感動的な小説です。

この小説の魅力は、登場人物の感情の描写がとても細やかでリアルだということです。作者は、悠太や美咲、健太、真也のそれぞれの視点から物語を展開させていきます。そのため、読者は、彼らの思いや悩み、葛藤、喜び、悲しみを共感することができます。特に、悠太と美咲の関係は、読んでいるとドキドキするほどに切なくて甘いです。二人は、互いに惹かれ合っているのに、健太の存在や周囲の目を気にして、素直になれないでいるのです。その間にも、健太や真也の気持ちは、どんどんと複雑になっていきます。このように、登場人物の感情が交錯する様子は、青春の甘酸っぱさと切なさを味わうことができます。

また、この小説のもう一つの魅力は、舞台となる街の風景がとても美しく描かれているということです。作者は、実際に住んでいたという神戸市の街並みや海岸線、山々を詳細に描写しています。その中で、特に印象的なのは、物語のクライマックスとなる花火大会のシーンです。悠太と美咲は、花火大会に行くことになりますが、そこで健太や真也とも遭遇します。空に咲く色とりどりの花火と、それに照らされる登場人物たちの表情や仕草が、とても鮮やかに描かれています。このシーンは、物語の中で最も感動的で美しい瞬間です。

「恋に焦がれたブルー」は、青春時代の恋愛と友情を描いた感動的な小説です。登場人物の感情の描写がとても細やかでリアルであり、舞台となる街の風景がとても美しく描かれています。この小説を読むと、青春の甘酸っぱさと切なさを味わうことができます。この小説をおすすめする人は、恋に悩んだり、友情に揺れたりしたことがある人や、そんな経験をしたい人です。この小説を読んで、青春の思い出を振り返ったり、新たな恋や友情を探したりしてみてはいかがでしょうか。