日々是好日~日常の出来事と時事ネタ~

日常の出来事や、時事ニュースに関する私の考えなどを気ままに綴ったブログです。

読書感想文

【直木賞受賞】一穂ミチ「ツミデミック」コロナ禍を生きる私たちへの警鐘【読書感想文】

はじめに それぞれの物語 絶望の裏にある希望 読むべき人 終わり はじめに 直木賞受賞作家・一穂ミチさんの最新作「ツミデミック」を読みました。舞台はコロナウイルス感染症のパンデミック下。6つの犯罪事件を通して、人間の本質と社会の病巣を抉り出す、衝…

【芥川賞受賞作品】松永K三蔵の『バリ山行』を読んで:山と人生の交差点【読書感想文】

松永K三蔵の『バリ山行』は、第171回芥川賞を受賞した作品であり、現代の純文学の中でも特に注目すべき一冊です。この小説は、経営が傾いた建築会社で働く主人公と、登山道以外の道「バリエーションルート」を登る登山の達人であるベテラン社員との物語です…

『サンショウウオの四十九日』~生と死の狭間で揺れる姉妹の物語~【読書感想文】

朝比奈秋さんの最新作『サンショウウオの四十九日』は、2024年7月12日に発売され、瞬く間に話題となりました。この作品は、第171回芥川賞を受賞し、多くの読者の心を捉えています。医師としての経験を持つ著者ならではの視点と想像力で描かれたこの物語は、…

江戸時代の痛快な事件帖「鉞ばばあと孫娘貸金始末」【読書感想文】

江戸時代の金貸し業を舞台にした千野隆司さんの「鉞ばばあと孫娘貸金始末」は、読者を引き込む魅力的な歴史・時代小説です。 この物語は、火事で両親を亡くしたお鈴が、金貸し業を営む祖母お絹に引き取られるところから始まります。お鈴は看板描きの仕事をし…

白川紺子『嘘つきなレディ』:ヴィクトリア朝ロンドンのロマンティックな冒険【読書感想文】

白川紺子さんの『嘘つきなレディ 五月祭の求婚』は、ヴィクトリア朝時代のロンドンを舞台にしたロマンティックな物語です。この作品は、読者を魅了する要素が詰まっており、特に主人公メアリの成長と彼女を取り巻く人々の関係性が見どころです。 物語は、幼…

「ミチルさん、今日も上機嫌」読書感想文:人生の再出発を描く感動の物語

原田ひ香さんの小説「ミチルさん、今日も上機嫌」は、45歳のバツイチ女性ミチルさんが主人公の心温まる物語です。彼女は三か月前に彼氏と別れ、現在はチラシのポスティングで生計を立てています。この小説は、恋愛、仕事、友人関係など、人生の岐路に立たさ…

「猫君」畠中恵の江戸ファンタジーの魅力【読書感想文】

畠中恵の「猫君」は、お江戸を舞台にしたファンタジー小説で、読者を魅了する独特の世界観が広がっています。この作品は、茶虎で金目銀目の猫「みかん」を中心に展開され、彼が猫又として成長していく過程を描いています。 物語は、みかんが病に伏せる育ての…

「スキマワラシ」恩田陸のファンタジックミステリーの魅力【読書感想文】

恩田陸の「スキマワラシ」は、古道具屋を営む兄・太郎と、古い物に触れるとその物の記憶が見える能力を持つ弟・散多(さんた)を中心に展開するファンタジックなミステリ長編です。この作品は、第16回本屋大賞にノミネートされ、その独特な世界観とストーリ…

重松清の『かぞえきれない星の、その次の星』:孤独と希望を描く珠玉の短編集

重松清の短編集『かぞえきれない星の、その次の星』は、2021年に出版され、読者の心を温かく包み込む11の短編が収められています。この本は、孤独や希望をテーマに、現実にはありえない物語を通じて、読者に深い感動を与えます。 特に印象的だったのは、「こ…

「君の膵臓をたべたい」:命の輝きと青春の痛みを描いた感動作【読書感想文・映画鑑賞】

1. 衝撃的なタイトルと相反する繊細な物語 2. あらすじと魅力 3. 読書感想 4. 映画感想 1. 衝撃的なタイトルと相反する繊細な物語 住野よる著の小説「君の膵臓をたべたい」は、2015年に刊行され、本屋大賞で第2位に選出された青春小説です。衝撃的なタイトル…

湊かなえ「ブロードキャスト」:マイクに込めた青春の叫び! 仲間と共に成長する物語【読書感想文】

内容 あらすじ 感想 ネタバレ まとめ 内容 1. 湊かなえさんらしからぬ? 青春全開ストーリー 湊かなえさんといえば、サスペンスやミステリー作品で知られていますが、「ブロードキャスト」は一転して、爽やかな青春ストーリーです。陸上部に夢を諦めた圭祐が…

【読書感想文】 サバンナ八木真澄著「年収300万円で心の大富豪」:心が豊かになるためのヒント

1. はじめに 2. 千原ジュニア氏推薦 3. ユニークな視点 4. 具体的な節約術 5. 心が豊かになるためのヒント 6. まとめ 1. はじめに お笑いコンビ「サバンナ」の八木真澄さん著「年収300万円で心の大富豪」は、芸人でありながらファイナンシャルプランナーの資…

【号泣注意】タイムスリップ恋愛映画「あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。」レビュー

2023年公開の映画「あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。」と、原作小説を鑑賞・読了しました。 戦争という悲劇を乗り越え、真実の愛を貫く主人公たちの姿に、涙腺崩壊間違いなしの感動作品でした。この記事では、ネタバレなしで作品の魅力と、映画と小説…

炎上する現代社会に立ち向かう若者たち:石田衣良「炎上フェニックス」を読んで【読書感想文】

炎上という現代社会の闇 池袋ウエストゲートパークの仲間たちの絆 現代社会に生きる私たちへのメッセージ 炎上という現代社会の闇 現代社会において、インターネットの発展は私たちの生活に大きな変化をもたらしました。しかし、その一方で、ネット炎上とい…

「夜明けのすべて」- 闇を抱えて歩む、希望への一歩【読書感想文】

私たちの人生には、予期せぬ困難が訪れることがあります。瀬尾まいこの「夜明けのすべて」は、そんな人生の厳しさと、それでもなお見出せる希望の光を描いた物語です。主人公の美紗は月経前症候群(PMS)に苦しみ、山添君はパニック障害という重荷を背負って…

琵琶湖の畔で繰り広げられる伝説 - 万城目学『偉大なる、しゅららぼん』深掘り感想【読書感想文】

琵琶湖の静かな水面が、突如として波立つ。そこにはただの湖ではなく、古来より伝わる力を宿す「湖の民」の息吹がある。万城目学のファンタジー小説『偉大なる、しゅららぼん』は、そんな神秘的な世界を舞台に、日出家と棗家という二つの一族の対決を描いた…

星空の下で紡がれる、家族の絆の物語 - 「星やどりの声」【読書感想文】

家族とは何か、絆とは何かを問いかける朝井リョウさんの「星やどりの声」は、ただの家族小説ではありません。喫茶店「星やどり」を中心に、失われた父と残された家族の物語が静かに、しかし力強く描かれています。 物語は、父の死という突然の出来事から始ま…

【癒しの日常にクスッと笑える!】さくらももこ「のほほん絵日記」【読書感想文】

日常の些細な出来事をユーモアたっぷりに描いた漫画「のほほん絵日記」。作者のさくらももこさんは、独特な絵柄と軽快な文体で、読者を笑いの中に誘い込みます。私も先日、この作品を読み、その面白さにどっぷりハマってしまいました。 この作品の魅力は、な…

「この本を盗む者は」~魔法と冒険が織り成すファンタジーの世界~【読書感想文】

本の魔力と魅力を詰め込んだ、空想の宝箱 高校生の深冬は、書物の蒐集家を曾祖父に持つ一般的な少女です。彼女は本が好きではありませんが、ある日、父の代わりに巨大な書庫「御倉館」を訪れます。そこで彼女は蔵書が盗まれたことを知り、本の呪いが発動しま…

直木賞受賞作家・西條奈加の世界への招待 - 心淋し川の深遠なる魅力【読書感想文】

直木賞を受賞したことで注目を集める西條奈加の「心淋し川」は、ただの物語以上のものを私たちに提供してくれます。この小説は、読者を情感豊かな旅へと誘い、日常の喧騒から離れた静寂の中で、自己と向き合う時間を与えてくれるのです。 物語は、主人公が過…

心温まる物語「鉄道員(ぽっぽや)」: 浅田次郎さんの名作を再読【読書感想文】

はじめに 物語の魅力 映画化 まとめ はじめに 先日、浅田次郎さんの小説「鉄道員(ぽっぽや)」を読み終えました。北海道の廃線寸前のローカル線を舞台に、駅長である佐藤乙松と、彼を取り巻く人々との温かい交流を描いた作品です。 物語の魅力 この作品の魅…